NURO光を利用するには回線の開通工事が必須となります。
ですが、建物の構造や立地等の原因で工事の許可が下りないことがあります。
本記事ではNURO光の開通工事ができない原因や対処法を解説していきます!
回線工事までの流れ
対応地域を確認
NURO光は、関東や関西地方を始めとした一部のエリアで展開しています。
そのため、光回線の工事を行うことができるエリアが限られています。
ご自身の地域がNURO光に対応しているか、事前に確認を取った上で申込みを行ってください。
対応エリア
北海道 | 札幌市,石狩市,恵庭市,江別市,小樽市,千歳市 |
関東 | 東京都,千葉県,神奈川県,埼玉県,茨城県,栃木県,群馬県 |
東海 | 愛知県,静岡県,岐阜県,三重県 |
関西 | 大阪府,京都府,兵庫県,滋賀県,奈良県 |
中国 | 広島,岡山 |
九州 | 福岡県,佐賀県 |
NURO光の回線工事は基本2回
NURO光の開通工事では、MDFまたは光キャビネットと呼ばれる中継機器を境に、宅外と宅内で2回に分けて工事が行われます。
工事が2回に分かれるのは、それぞれの工事を別の業者が担当するからです。
基本的に、宅内工事では So-net、宅外工事では NTT が担当します。
【戸建て・マンション】工事できない原因
ここからは、戸建てやマンションで光回線の工事ができない原因を解説します。
電柱からの距離が遠すぎる
光回線のケーブルを引くためには、近くに電柱が必要です。
電柱から建物までのケーブルの長さに具体的な規定はありませんが、距離が50m以上離れている場合は、一度申し込みサイトか工事業者の方に、直接工事ができるかどうか問い合わせた方が良いでしょう。
電柱が地下に埋まっている
NURO光の回線対応エリア内であっても、電柱が地下に埋まっている場合は、新たに『回線パイプ』と呼ばれるものを地中に通す必要があります。
工事の可否は総合的な状況から判断し、運営会社や業者が決めますので、地下に電柱が埋まっていても自宅まで引き込みが可能か問い合わせてみましょう。
ご近所の敷地内に回線を通さなければいけない
建物と光回線を引く電柱の間に隣家の敷地がある場合は、そこを回避してケーブルを通すか、隣家の敷地をまたいで通す必要があります。
隣家をまたぐ場合は敷地の所有者から回線工事の許可を得る必要があります。
回線工事の許可は業者の方が代行して聞きに行ってくれますので、自ら交渉しに行く必要はありません。
許可が下りなかった場合は、別の電柱からケーブルを新たに引く必要があります。
電柱が近くに1本しかない場合や、どこからも許可を得ることができなかった場合は、光回線を引くことはできません。
大通りや川を横切る必要がある
国道や川などをケーブルが横切る場合は、所有者である行政に許可を得る必要があります。
ですが以下のような状況では、工事の許可がおりない場合があります。
・川の幅が大きすぎる(10~50m)
・交差点や橋へ迂回してケーブルを対岸から通す必要がある
許可が得られなかった場合に取る対処法は以下の通りです。
- 国道や川をまたがない経路を検討する
- 所有者に工事の許可を申請する
どうしても国道や川をまたぐ必要がある場合は、工事の許可を所有者へ正式に申請する必要があります。
所有者が国であれば国へ、都道府県であれば都道府県へ、市区町村であれば市区町村へ申請します。
申請が通る確率は場合によって様々ですが、もし通る見込みがある際は、最低でも1年以上の期間を要します。
マンションで工事できない原因
ここからは、マンションやアパートなどの集合住宅で回線工事ができない原因を解説します。
加入希望者が足りない
集合住宅で『NURO光 for マンション』を利用希望の場合、加入希望者が少ない場合は、工事の許可はおりません。
対処法は以下の通りです。
- マンション内で新たに利用希望者を募る(4人以上)
- オーナーへ直接交渉する
- 単独で工事を実施できるNURO 光 2ギガ(3年契約)戸建てプランを検討する
『NURO光 for マンション』で工事を行うには、同じマンション内で4名以上の利用希望者が必要です。
また『NURO光 for マンション』の場合は、利用者が増えていくと同時に、月々の料金も下がっていきます。
利用希望者は少ないが、NURO光を利用したい場合は『NURO 光 2ギガ(3年契約)(旧名称 マンションミニ)』プランへの加入がおすすめです。
NURO 光 2ギガ(3年契約)プランであれば、1世帯のみの利用であってもマンションへの引き込み工事が可能です。
管理会社やオーナーから許可を取れていない
加入希望者が少ない・建物の設備が整っていない等の理由で、管理会社やオーナーさんから工事の許可を取ることができない場合があります。
もし、オーナーさんに直接交渉する前の段階で『許可を出してくれそうにない』状況の時は、以下のような対処法をオススメします。
- 事前に資料を準備する
- 説得スキルを磨く
- 他の加入希望者や住民と連携を取る
NURO光では、建物のオーナーさんを説得するために有効な資料をPDFファイルで予め用意してあります。
資料は以下のリンクからダウンロード可能です。
建物のオーナーさんは、壁に穴が開いたり、設備に直接手が加えられることを嫌がっていることが多いです。
工事の実施で建物の状態に影響が出ないことや、得られるメリットを丁寧に説明することで、納得してくれるかもしれません。
建物の構造や設備に問題がある
ここからは、建物の構造に問題があった場合の対処法を解説します。
MDFが使えない
『MDF』と呼ばれる装置は、電柱から引っ張ってきたケーブルをマンションへ繋ぐために必要な中継設備です。
電柱から来たケーブルはこのMDFを介して、それぞれの入居者へインターネットを提供しています。
築20年以下の物件であればMDFが備え付けられていることがほとんどですが、それ以前の古い物件ですと、MDFがない場合があります。
またMDFがいっぱいの場合は、空きが出るまで待つ必要があります。
MDFがないと、工事の際に『光キャビネット』を取り付けるために直接壁に穴あけやネジ留めが必要になります。建物に傷が付くことをオーナーさんが嫌がり、工事許可が下りない場合があります。
MDFが使えない場合に取る対処法は以下の通りです。
- MDFの設置と光回線の工事をオーナーさんに提案する
- 『光キャビネット』を利用して新たに回線を引き込む
『光キャビネット』はNURO光が独自で使用している戸建て向けの中継機器です。
こちらの設備は、建物状況とオーナーさんの許可により適応することができます。
『光キャビネット』はMDFと違い大がかりな設備ではない上、ネジ留め意外にも、建物本体の壁に強力な両面テープで貼り付けるだけでの設置も可能であり、場合によっては建物への負担を極力減らすことができます。
築年数が古い
建物の築年数が古いと光回線に必要な設備もだんだんと痛んできます。
・配管が切れている
・配管(電話線)がない
・配管が古い
・配管が酷くごちゃごちゃしていて工事がしにくい(昔は配線工事の雑な業者が多かったため)
・配線盤が現在の光回線に対応していない
・配電盤が既にいっぱい
このような場合に取る対処法は以下の通りです。
- オーナーさんへ設備の改修を提案する
- 築年数の新しい物件へ引っ越す
建物の構造上の問題
以下のような建物の場合は光回線の工事が難しくなっています。
・既に別の回線が導入済みでオーナーさんが乗り気でない
・外壁がタイル張りになっている
・そもそも設備を置けるスペースが無い
・以前のリフォームで電話線の差込口が埋められた
戸建てで工事できない原因
壁に穴をあける必要がある
戸建てでNURO光を導入するには、電柱から持ってくるケーブルと宅内の中継として、『光キャビネット』と呼ばれる設備の設置が必須となります。
光キャビネットを設置するには、壁にいくつかの穴を開けて固定する必要があります。
建物に傷をつけたくない場合は工事することができませんが、業者の方に予め伝えておくことで、強力な両面テープで固定してもらえる場合があります。
どうしても工事できないときは
どうしても光回線を導入することができない場合はどうすれば良いのでしょうか?
ここからは、光回線を導入できない場合の対処法を解説していきます。
複数の光回線サービスを検討する
NURO光は一部のエリアのみ対応しています。
検討している回線が導入する建物の設備と合わない場合は、他回線をを新たに検討する必要が出てきます。
工事不要のルーターを検討する
超高速通信が魅力のNURO光ですが、NURO光と同じくらい速く通信できるサービスは他にもありますし、外出時にも気軽に持ち運びが可能なモバイルルーターなどもあります。
また、回線工事が不要で利用できる電源型のホームルーターもあります。
ヘビーユーザーではなく、日常で使う程度であれば、申し分ない通信速度を確保できるでしょう。
CATV(ケーブルテレビ)にする
地域に予め引かれているケーブルテレビの回線を利用する方法もあります。
新たに引く場合はNURO光と同じように工事が必要ではありますが、既に引いてあるのであれば、契約のみでインターネット回線を利用することができるようになります。